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☞「心の丸窓」は心の杜の医師による心の診療に関するコラムです。
  

箱根の温泉に行った時の出来事です。私はゆったりとした休日を満喫し、友人と帰りのバスを待っていました。ところが来るバス来るバス、お目当てとは違うのです。「な~んだ、また違うよと、私たちは待ちぼうけ。定刻をかなり過ぎて、やっとお待ちかねのバスがやって来ました。「も~、待たせるねと思いつつ、ステップに足を掛けようとしたその時です。入り口に「門前払い」と書かれているではありませんか!!「何だこれは??!!びっくりした私は、もう一度そこに目をやりました。「運賃先払い」、、、私は思わず吹き出してしまいました。それを聞いた友人も大笑い。

さて皆さんも、このような経験をなさったことはないですか。読み間違いに限らず、言い間違い、書き間違い、やり損い、置き忘れなど、思いがけない言動を行うことを、フロイトは失錯行為と呼びました。例えば、その結婚を心底では願っていない出席者が披露宴の祝辞で、「本日は誠にご愁傷さまです」と口走ったという笑い話もありますね。フロイトはこうした失錯行為を、一つの意識的意図(例えば「お祝いを述べる」)が、それとは相いれない無意識的な意向(例えば「祝福したくない」によって邪魔され結果生じるしくじりと理解しました。

私はやっと来たバスに勇んで乗ろうとしましたが、実は何本ものバスに「門前払い」されたように感じてひどく腹を立てていたのでしょう。このように日常生活の何気ないしくじりには、私たちの無意識が潜んでいるのです。

( MUSASHI : 記 )


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