心の丸窓(1) どう選ぶ?精神科と心療内科の違い

☞「心の丸窓」は心の杜の医師による心の診療に関するコラムです。

 こころに関して相談することを考えたとき、精神科と心療内科の選択に迷われることがあるのではないでしょうか。そのとらえ方をしるします。

 現代医学において、こころの在り処は脳であると考えられています。基本的に精神医学では、「こころの悩み」に対して脳の何らかの不調を想定し、その不調の種類によって、薬物療法、生活習慣の修正、精神療法やカウンセリングなどの治療的対応が検討されます。

 精神科では、おもに精神的な症状がめだつ状態に対応します。気持ちがふさいでやる気がなくなるうつ病や、不安がこみあげてくるパニック障害、考えがまとまらなくなり妄想がわいてしまう統合失調症、眠りの不調などです。

 心療内科は、もともとは心理的な要因が深くからむと考えられる身体的な病や症状を扱う診療科でした。たとえば、ストレスによる高血圧、緊張による下痢などです。現実的には、より広い範囲をカバーしていて、たとえばうつ病やパニック障害では身体症状が出やすいため、心療内科でも対応します。また実際には、同じ心療内科という標榜を掲げていても、診療にあたる医師の受けた訓練や経験が精神科寄りか内科寄りかによって、守備範囲はいくぶん異なるといえます。

(風蘭 記)