心の丸窓(12)仕事と適応障害

☞「心の丸窓」は心の杜の医師による心の診療に関するコラムです。

 心の丸窓(6)で適応障害をとりあげました。今回は、仕事の悩みとの関連でもう少し焦点をしぼってみます。

 当クリニックは新宿駅に近いこともあり、受診される患者さんには勤労者層の方が比較的多いようです。そして、仕事上のさまざまな条件との関係によって、適応障害の状態となって医療を求められる方がしばしばいらっしゃいます。仕事上の条件といっても、業務そのものの質や量との折り合いがつかない場合もあれば、職場のシステムとの関係、そして職場の対人関係に関する問題など、さまざまです。これらが限界を越えると、具体的な症状〜睡眠障害や、うつ状態、身体症状など多彩な症状〜としてあらわれてきます。また、それぞれの方の適性や心身の体力や抵抗力、性格傾向なども関連することがあります。

 したがって、症状にふさわしい薬を処方するだけでなく、背景にある要素を見極め、どこが変えられるのか、変えられないとしたらどう折り合っていくのか相談することが治療経過中必要になってきます。患者さんたちは、このようななかで、ご自分と仕事との関係を改めて考えてゆかれるようです。

<カラマツ林の梟 記>